FF11における主催という問題

主催について書いてみようと思います。



FF11における主催とは?

FF11で主催を行う場合は、募集または声かけ、ジョブの指定と編成、戦術の把握と説明、雑多な問題の解決などが求められます。
同じプレイヤーでありながら、他のプレイヤーより多くの負担を強いられるのが特徴です。

こうなった経緯は様々ありますが、FF11のPTレベリングが主催主導によって行われてきたことが主な要因だと考えられます。
狩場の選定から編成を考え必要なジョブと適したプレイヤーを選ぶ、といった一連の行動をひとりで行うことが最も効率的で迅速なゲーム構造だったため、必然的にそうなっていったのでしょう。

この流れが長く浸透し続けたことで、「主催はそういうもの」という前提が形作られたように思います。


重要なのに軽視される主催

PTレベリングだけでなく、何をするにも主催は必須です。
しかしその大きな負担から主催を率先して行うプレイヤーは極少数に限られます。

この状態は本来であれば改善されるべき案件です。
重要人員が不足しているわけですから当然ですね。

ところが、FF11サービス開始から15年経過する現在に至るまで、主催を増やす試みは殆ど行われていません。

この原因は2つあると考えられます。

  • 極少数であるため声が出ない、届かない
  • コンテンツやジョブなどゲーム部分の開発が最優先され続けた

主催というマイノリティが重要だと理解していれば、マジョリティからも声が出たはずです。
しかし「主催とはそういうものだ」といった認識が問題意識を薄めてしまったと考えられます。

開発者は面白いゲームを作ることに関しては一生懸命ですが、人と人との関わりを促進させたり、それを円滑にするための仕組みといったものは軽視する傾向にあります。
これは過去の例やバージョンアップの内容からも明らかだと思います。

「主催は主催の楽しみがあるだろう?」「主催をしたくてしているのだろう?」「主催とはそういうものだろう?」といった考えの下に、負担を全て押し付ける構造は歪んでいるといわざるを得ません。
この考え方は、所謂ブラック企業が労働者に要求するそれとよく似ています。


あらゆる集団に存在する問題

ここで言う主催とは、面識のないプレイヤーが集うPTのリーダーだけを指す言葉ではありません。

LSやフレンドといった面識のある集団においても、何かを主催するプレイヤーは必要であり、多くの場合で負担が集中することになります。
それが常態化すると、「あの人はみんなのために主催をする人」といった認識が拡がり、その負担に耐えかねた主催請負人はあるときふっと姿を消すことになるのです。
「いい人ほど早く辞めていく」というのはある種真実であり、言い換えるなら「(我々にとって都合の)いい人ほど早く辞めていく」と言えるかもしれません。


PTとアライアンスは違う

PTのリーダーをやることとアライアンスのリーダーをやることは似ているようで違います。

単にアライアンスは人数が多いから大変というだけでなく、その集団を率いる上での考え方をガラッと変化させなくてはならないのです。
人数が増えるほどより機械的思考になるといえばわかりやすいでしょうか。

人間心理学にはダンバー数というものがあり、ひとりの人間が親しく付き合える人数の上限は3~5人であるとされています。
これは即ち、そのとき深く理解できる人数の上限が3~5であることを示しています。

1PTであれば、それぞれのメンバーのジョブや装備だけでなく、何を求めどんな状況に立たされているかをよく見て判断することができます。
しかしアライアンスだとそれが不可能になり、薄く広く機械的な判断を下さなければなりません。
無理を押してPTと同じような対応を取ろうとすると、「もう二度とアライアンス主催はできない」といった感想を持つことになりかねません。

もちろん多くの参加者は(主催をしているいないに関わらず)これを経験から直感的に理解しているものですが、中には自分が軽視されていると感じる人もいるようです。

こういった考え方の転換から生じる問題は、しばしば主催者を悩ませます。


どうすればいいのか

システム側で主催者問題を解決しようとする試みは様々なゲームでみられますが、上手くいっている事例は少ないようです。
上手くいっていると言えそうな例も、ソロの延長線上に組み込んだ問題のすり替えのようなものが殆どです。

人が集まる以上、主催者のようなリーダー的存在が必要不可欠であり、
基本的にはその場に居る人々が自ら解決しなくてはならない問題なのだと思います。
システムはそのことを示唆し、関係がより円滑に進むよう補助的な働きかけをする必要があるのかもしれません。


主催者も参加者も同じプレイヤーである以上、負担は全員で等しく分け合う必要があると思います。
主催が得意な人など居ませんし、仮に存在したとしてもその人が自分の前に現れるまでずっと待ち続ける時間は誰にもないはずです。
必要に駆られ行動を起こした主催者の負担を、他の全員で分け合うのが本来あるべき姿であって欲しい。

一部にだけ負担を集中させるやり方は、必ずと言っていいほど悪い結果を招きます。
主催者にやる気が満ちており、率先して行動を起こしていても、そのことを常に意識しておく必要があります。

意識しておくことで主催者の息切れを察知し、適した行動を取ることができるはずです。
私自身は主催をすることもありますし、参加者に回ることもよくあります。
ここまで続けてこれたのは、必要に迫られない限り主催してこなかったことが一因だと感じています。
率先して主催をして走り続けていれば、きっと早々に息切れを起こしリタイアしていたでしょう。

主催者を守るために私がなにかアドバイスしていいのなら、「たまには楽してもいいんだよ」と言いたい。
そこには新たな発見も待っているかもしれません。
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コメント

タルに小判

アラやると、ジョブ確認のしづらさに(ノ`Д´)ノ.:・┻┻
そこに回復支援関係もパーティー外×とかで後押しする感じ。
編成手伝ってくれる人も居たけど、会話が混ざってログがσ(^_^;

そしていざ始まると、システム的にログ依存性が高すぎるからログ凝視。。。
そりゃお気軽発言なんか出来ないよね。
自分もしたい(笑)し、して欲しいけどさ、システムがそれを許さん!みたいな。

会話少なくて済む身内引き籠もりや複垢ばかりになりますよ。

まあ、もうやる気無いなあというのが本音ですね。

最強のサイヤ人

息切れしないように手を抜きます←

-

No title
トリガー用意して人集めて戦略伝達して、実際やるとう要点を得ない人や概念で行動する人が居るからその場で度行動指示しなきゃならない。
勝ったらうれしいけど戦利品は平等分配。平等分配じゃなきゃ人集まらない。
人集めと言っても大体支援ジョブと盾ジョブが捕まらず延々とエールしなきゃならない。
これが主催者として私がいつも直面している問題ですよ。得している事は思いつかないなぁ。

混雑回避目的でコンテンツをチケット制にしたり
延命目的で何度も周回させるように作ってしまうと主催者への負担は増すので固定、半固定化が進んでしまいます。オーメンの事ですけど。

さぼてん

No title
最近は、野良身内問わず主催することが少なくなって甘えてばかりだったので考えさせられる記事でした。
主催の方の負担をどう分け合って担えるのか考えていきたいと思います。

システム的なメリットが無い上に、主催優先とかするとヘタすると貪欲とか言われる現状…辛いですね。

りがみり

Re: タイトルなし
タルに小判さんへ

> アラやると、ジョブ確認のしづらさに(ノ`Д´)ノ.:・┻┻

これありますねw
誰が何のジョブでどこに入っているかはもう脳内で把握するしかなくて、編成完了するまで落ち着けない。

りがみり

Re: タイトルなし
最強のサイヤ人さんへ

失敗しない程度に主催が手を抜くのも大事だと感じます。
特にLSだと、それが自発的分担化を呼び込むきっかけになったり。

りがみり

Re: No title
> これが主催者として私がいつも直面している問題ですよ。得している事は思いつかないなぁ。

主催が報酬を得るようにすると、今度は報酬目当ての適当な主催が増えてしまって別の問題が発生する予感。
適当ではない事を証明するために評価制度みたいなものを組み込むと、もう会社と同じになりますねw

> 延命目的で何度も周回させるように作ってしまうと主催者への負担は増すので固定、半固定化が進んでしまいます。

延命は仕方ないとしても、そこに主催の負担が考慮されているかどうかは疑問ですね。

りがみり

Re: No title
さぼてんさんへ

> システム的なメリットが無い上に、主催優先とかするとヘタすると貪欲とか言われる現状…辛いですね。

負担をかけない代わりに報酬もない、負担は大きいが相応の報酬がある。
これはどちらでも問題無いと思います。

しかしそれぞれの線引きをどうするのかが曖昧。
この曖昧さを曖昧なまま放置し続けた結果、問題から目を背ける事が常態化したとも言えそうです。

最強のサイヤ人

>主催として感じるメリット
やりたいときにやりたいことができる、この一点ですかねぇ

ななし

No title
「主催側で参加希望です^^」
「××さん主催力に欠けてるカモ…」

「やっぱり最後はリーダー力だと思いますけどね。」

ごめんなさい、ネタ懐かしいだけです。

しかし75サルベ時代クソドロップながら超性能のエサとして
毎日あちこち薄胴〆 マ脚0/2 ア脚0/2 薄頭0/2 石0/1とかよく叫んでたなんて、
今見返ると本当に、「よくやってるなぁですね。」

M

No title
75サルベの時主催が苦労ばかりで特にメリットがなさそうなのでどういうメリットあるか聞いたらやりたいときにやりたいことができるって言ってましたね。
まあ本当はもっとメリットあっていいとは思っていても戦利品等的にメリットを作るのが無理だしそれでもサルベージの場合はほぼ経験者か予習済みぐらいしか来ないので説明の苦労は少し少ないっていうのはあって成り立ってたんですかね。
希望取れるまでほぼ同じメンバー集まるので半固定みたいになってましたし

りがみり

Re: タイトルなし
最強のサイヤ人さんへ

> やりたいときにやりたいことができる、この一点ですかねぇ

そうですねえ。

りがみり

Re: No title
ななしさんへ

> ごめんなさい、ネタ懐かしいだけです。

ネタは問題を間接的に表現しているといえるかもしれませんねw
おかしい要素から生まれるのがネタですし。

りがみり

Re: No title
Mさんへ

> 希望取れるまでほぼ同じメンバー集まるので半固定みたいになってましたし

こういうことありますね。

主催問題は環境と状況によって程度が大きく変化するため、尚更見え難い問題となっていったのかもしれません。

Y

No title
主催は最後まで目的を完遂するまで責任を負わされるので大変です。
私もとあるコンテンツで主催しましたが急用で1戦目で抜けたらPTメンバーに粘着されました。

りがみり

Re: No title
Yさんへ

> 私もとあるコンテンツで主催しましたが急用で1戦目で抜けたらPTメンバーに粘着されました。

ピピピピ。

ぽん

No title
以前私は75キャップのときはレベル上げメリポなどは主催してましたが、コンテンツ系はその当時からまったくしてなかったですね
その理由は当時は基本的なレベルとメリポさえあれば十分プレイできたからです
そして復帰して感じたことは、レベルとメリポなんて当たり前、ジョブポも当たり前、装備も当たり前という過酷な環境ですね
主催負担といいますが、これは全てコンテンツの難易度が上がったことが要因だと思われます
私はなのではっきり言いたいのだが、このゲームを作ってる開発にも問題はある、しかしこのゲームを率先してる主催にも大きな問題がある
私は言いたい、主催たちよ、あなたたち自身がこのゲームのバランスを壊してる一番の原因だと一度立ち止まって振り返って考えたことありますか?と。

りがみり

Re: No title
FFXIにおける主催は戦闘にも参加するケースが殆どで、主催をする代わりに何かが楽になる事は無く、増えた負担は主催個人に丸々圧し掛かってきます。
長年いろんな主催者を拝見してきましたが、どなたも自分の環境や経験の範疇で自分なりにその負担を背負っておられました。
コンテンツを成立させるためより多くもの背負って来た彼らを指し、あなた達に原因があるとは私にはとても言えません。
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wearevana
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りがみり

人生の半分がFFXIの人です。

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