AR?VR?新たな転換と分岐

2016/08/29

その昔、映像記録の世界にはベータとVHSという分岐点がありました。
その昔、ゲーム媒体の世界にはカートリッジからCDロムへの転換期がありました。

今、ゲーム業界は新たな転換点と分岐点を同時に迎えつつあるのかもしれません。
今回はそれについて個人的に思うことを書いてみようと思います。

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変化は容赦なく

ゲームの歴史は変化の歴史でもあります。
大型媒体からカートリッジ、CDロム、端末ダウンロード、目まぐるしくその媒体を変化させ、
それと共に様々なジャンルも生み出し続けています。

そんなゲームの歴史にまた新たな転換点をもたらす存在がもうすぐそこまできています。
ARとVRです。
「そんなものは流行らない」「どうせ潰れる」転換点が来るたびにそんな言葉を必ず耳にしましたが、その多くは覆されてきました。

ゲームとは娯楽であり、娯楽とは楽しむもの。
楽しむためには変化が必要であり、変化を受け入れることは娯楽にとってどうしても必要なことなのです。

某ゲームを10年以上続けている私が変化を語るのも妙な話ではありますが、だからこそ感じることもあります。
同じゲームを続けてこられたのもその中で変化があったからに他ならなく、もし何の変化もなければ1ヵ月も続かなかったことでしょう。
変化の大事さをひとつのゲームの中からその外へと拡げて考えれば、今のゲーム業界が変化の岐路に立たされていて、それを受け入れなければならない段階にあるのは理解できます。

問題はどちらへ向かうのかということ。

 

ARとVR

ARとは、Augmented Reality=拡張現実のこと。

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一般的には、現実にあるものに仮想情報を付け加え、それを体感する技術を指します。

VRとは、Virtual Reality=仮想現実のこと。

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一般的には、仮想情報によってのみ全てを構築し、それを体感する技術を指します。

「一般的に」と付け加えているのは、両者には曖昧な部分が多く人によってその捉え方が微妙に異なってくるからです。

例えば、リアルなCGで東京の街中を完全再現し、そこに現実ではありえないものを付け加えた世界を構築したとしましょう。
これはARなのか?VRなのか?
人によってその認識は異なると考えられます。

今回はゲームという分野に限定していますので、
ポケモンGOのようにカメラによる現実映像とゲームデータを連動させる手法をAR。
PSVRのようにヘッドマウントディスプレイによって視界全てを仮想世界に移す手法をVR。
とします。

おそらく多くの人がARはVRの妥協点、あるいはVRへ至るための過程であると認識しているかもしれません。
私もそうでした。
しかしリアルと連動させるARというのは、単純な妥協ではなく独自の魅力を秘めているとポケモンGOは証明してみせました。
もちろん完全な仮想世界を楽しめるVRも依然として魅力的であることに変わりはありません。

どちらも魅力的であるならどちらも発展していくでしょうか?
答えは否です。

その昔、それぞれの魅力をもった映像記録媒体であるベータとVHSは同程度のシェアを保っていましたが、
ある瞬間に訪れたほんの僅かな差によって、短期間に取り返しようの無い大きな差を生み出しました。
多くの評論家がどちらの魅力も認め共存の道を指し示していたにも関わらず、ベータは消え、VHSのみが残るという結末だったのです。

それぞれに魅力があったとしても、どちらを選ぶかは「人」であり、「人」は少しでも良いと思う方に流れ、その流れはやがて多くの人々を巻き込み逆らいようのない大きな流れになっていきます。

PSVRの開発によってVR側に傾きかけた流れは、ARゲームであるポケモンGOの登場によって先の読めない混沌とした状況となってきました。

ARもVRも商品として手の届く段階になってきた今、天秤を傾けるのはソフトの魅力になってくるでしょう。
例え僅かであっても、たったひとつのゲームタイトルであっても、大きな差を生み出す起点になる可能性が十分にあるのです。

果たしてそれはいつ、何によって齎されるのか。
ひとりのゲームファンとして、観察していきたいと考えています。

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